解糖系によるATPの生成
2020/06/15~06/16
皆さん、こんにちは。
「はなつ」です。
今回も引き続きATPの生成について書いていこうと思います。
ATP生成経路の一つ、「解糖系」についてです。
解糖系(乳酸系)
グルコースやグリコーゲンがピルビン酸に分解される時に生じるエネルギーによって、ATPが生成される経路です。
ATPと同時に2分子のNADHが生成されます。
この経路もATP-CP系と同様に無酸素下(嫌気的条件下)でATPを合成する事が可能です。
強度の強い運動中といったような嫌気的条件下では、生成されたピルビン酸が乳酸に変化するため、乳酸系と呼ばれる事があります。
スポーツに絡めてATPを説明する場合、乳酸系とよく呼ばれるようです。
※NADHは有酸素系で、ATPの合成に関与します。
解糖系の特徴
ATPを生成する経路のうち、二番目に早い回路が解糖系となります。
解糖系では、食後は約3時間くらいは血中のグルコースが使われますが、基本的には筋肉に蓄えられたグリコーゲンが使用されます。
解糖系では、30~60秒の全力運動が可能とされています。
解糖系によるATPの合成数
グルコース1分子から、2分子のATPと2分子のピルビン酸と2分子のNADHが合成されます。
グリコーゲン1分子から、3分子のATPと2分子のピルビン酸と2分子のNADHが合成されます。
※解糖系では途中グルコース6ーリン酸という物質が生成されるが、グルコースからの場合はATPを1分子使うため、グリコーゲンと比べて合成ATP数が少なくなる。